ハワイで使用禁止な日焼け止めとは?おすすめの日焼け止めをご紹介
この記事では、ハワイを楽しむ際の必需品である「日焼け止め」に関する規制法やおすすめ商品についてご紹介します。海やサンゴに優しい日焼け止めを選び、ハワイを楽しみましょう。
目次
ハワイの日焼け止め法(サンスクリーン法)とは?
2021年1月1日、ハワイ州では「サンスクリーン法」という日焼け止めに関する新たな法律が施行されました。これはハワイの海を守ることを目的とした法律で、指定禁止成分を含む日焼け止めの流通・販売を禁止するというものです。あくまで流通の禁止であるため、使用に関しては規制の対象とされていません。
この日焼け止め法が施行された背景には、「サンゴの白化現象」が挙げられます。サンゴの白化現象とは、サンゴが健全に生きていく上で必要な存在である「褐虫藻」という植物プランクトンがいなくなり骨格が見えてしまっている状態で、これは"サンゴの死"を意味します。
サンゴ礁の壊滅という問題は、サンゴ礁そのものが失われるだけに留まりません。サンゴ礁には約30%もの海の生物が生息していることから、サンゴ礁の壊滅はそこに住む生き物の絶滅を意味し、海の生態系の崩壊にもつながる深刻な問題をもはらんでいることから、現在世界中でサンゴ礁の保全活動が進められています。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)の調査によると、現在ハワイ州内では、ハワイ島で56%、マウイ島で44%、オアフ島で32%ものサンゴ礁の白化が報告されています。サンゴの白化には複合的な要因がありますが、その中の大きな原因のひとつに日焼け止めに含まれる有毒な化学物質が挙げられます。
調査によると、世界中で年間約14,000トンもの日焼け止めが、ビーチやお風呂などの生活排水から海に流れ出ていると言われ、現在ハワイの他にも「パラオ」「カリブ海ボネール島」「フロリダ」など、世界のビーチリゾートを中心に有害物質を含む日焼け止めの禁止が進められています。
ハワイではどんな日焼け止めが販売禁止なの?日本からの持ち込みに制限は?
では、どんな日焼け止めがハワイでは販売禁止とされているのでしょうか?
ハワイ州では、サンゴの白化現象のみならず、DNAや繁殖活動にまで悪影響を与えるといわれている「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」という2つの成分が含まれる日焼け止めが禁止の対象です。しかしこれらの成分は、残念ながら現時点において日本で販売されている多くの日焼け止め製品に含まれています。
ただしこの法律は販売を禁止するものであって、使用の禁止ではありません。そのため2022年9月時点では、日本から日焼け止めを持ち込む場合の規制やルールはありません。
しかし、ハワイに優しくない販売禁止の日焼け止めは使いたくないという方も多いはず。そんな方は、製品裏面に記載されている成分表を確認し、禁止成分が含まれていないものを選びましょう。またハワイ現地で日焼け止めを買う場合は、商品パッケージに「Reef Free」や「Reef Friendly」、「Reef Safe」という記載がされていることが多いので、チェックしてみましょう。
ハワイのおすすめナチュラル日焼け止め3選
海に優しい日焼け止めは、ハワイのローカルブランドからも誕生しています。その中でもおすすめの主な3つのブランドをご紹介します。
1. CocoAloha Surf
"CocoAloha Surf"は、肝斑(皮膚にできる色素異常症)を患ったサーファーの女性によって創設されました。この30年間で世界中の海のサンゴが半分になってしまったことへの対策として、肌にも環境にも優しい商品を提供すべく、製品はすべてオーガニック素材で作られています。赤ちゃんにも安心してお使いいただけます。
2. ONE LOVE BODY SOUL
マウイ島生まれの"ONE LOVE BODY SOUL"は、「1% for the Planet(地球を1%良くしよう)」というコンセプトの国際組織に所属している、サンゴ礁の保全を超えた、より広くの環境問題に取り組もうと力を尽くしているブランドです。そのため、日焼け止めクリームそのものはもちろん、使用される容器も極力環境に負荷のかからないものにこだわっています。また、製品化にあたり動物を殺したり傷つけたりされていないことを示す「クルエルティフリー」な製品でもあります。
3. Raw Love
こちらも同じくマウイ島生まれの"Raw Love"は「友達と海で泳いだり、太陽の下で冒険に出かけたりすることが好きな人のための、自然に優しい日焼け止めを作りたい」という思いから始まったブランドです。こちらも製品化にあたり、動物実験を実施していない「クルエルティフリー」であることに加え、プラスチックを使用しない「プラスチックフリー」にこだわった商品です。パッケージの可愛い人魚のキャラクターは、創設者Jenna Davisさんがモデルとなっています。
まとめ
ハワイでは、日焼け止め法(サンスクリーン法)により「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」という2つの成分が含まれる日焼け止めの流通・販売が禁止されています。ただし、使用に関しては規制対象ではないため、2022年9月時点では日本からの日焼け止め持ち込みに関するルールはありません。しかし、日焼け止めは人間の身体だけでなく地球にも影響を与えるもの。有害成分を含まない日焼け止めを積極的に選び、ハワイ旅行の持ち物として準備しましょう。
監修:Telecom Times編集部
2000年、成田空港の一角で携帯電話レンタルサービスを業界で初めて提供して以降、Wi-Fiレンタルをはじめとした旅行モバイル通信サービスの老舗として、旅と通信に関する知識と経験を培ってまいりました。「旅本来の楽しさに集中できる環境をつくる」をミッションに、世界の旅人の知りたい・役に立つ情報をお届けいたします。
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