怪我からの復帰を遂げた中村選手に聞く、海外の長期滞在に必須な持ち物とは
株式会社テレコムスクエアは、世界をフィールドに様々な分野で活躍するアスリートやアーティスト、活動家の皆様を、海外Wi-Fiレンタル、SIMカード、eSIMなど通信環境の提供を通してサポート・応援しています。
今回お話を伺ったのはラクロス選手の中村弘一さん(以下、中村選手)です。中村選手は本場カナダ・アメリカのラクロスプロリーグで活躍されています。前回のインタビューでは中村選手のラクロスを始めたきっかけや、日本に一時帰国された際の持ち物などについて伺いました。
このインタビューでは11月中旬から4月下旬にかけてのカナダ・アメリカ遠征時にどのような過ごし方をしていたのか、またその当時の心境について伺いました。さらに、遠征に行くにあたっての持ち物についてもお聞きしました。
6カ月のカナダ・アメリカ遠征 怪我からの復帰を遂げ、大逆転への道のりへ
―中村選手、カナダ・アメリカ遠征お疲れ様でした。
中村:ありがとうございます。
―昨年11月から今年の4月まで約6カ月もの間カナダ・アメリカに遠征されていたとのことでしたが、その中で最も印象に残っていることはありますか?
中村:アメリカの試合で足を怪我してしまったことが、1番記憶に残っています。初めての経験だったということもあり、怪我をケアしながらの練習に苦労しました。
―怪我から復帰までの道のりは険しいものだと思いますが、どのようにして復帰したのでしょうか?
中村:練習の仕方を変えました。今までは練習量を重視していたのですが、ただやみくもに練習することだけが重要ではないと痛感させられました。練習の仕方を「量」から「質」にシフトチェンジしたきっかけにもなりましたね。
―前回のインタビューでは練習量を大切にしているとおっしゃっていましたよね。
中村:はい。確かに練習量も大切ですが、練習の仕方も重要だと再認識しました。怪我をしたことでスポーツに対する取り組み方が変わり、新たなスタイルでチャレンジしています。最近では、練習や試合のデータ分析を行い、技術面の向上に努めています。
―データ分析とはどのようなことをするのでしょうか?
中村:例えば、1試合で何回シュートを打ったのか、10回シュートを打ったうち何回得点につながったのか、といったシュート率や得点率などを算出します。数字として表れることで、より自分に合った効果的な練習方法を編み出すことができるようになりました。
―怪我を乗り越え、中村選手は更なるアップデートを遂げたのですね。では、そのような新環境の中でご自身の強みはありますでしょうか?
中村:違うチームを行き来できることで、自分の成長に最もつながるチームに挑戦できる点がいちばんの強みです。多くの選手は1つのチームに所属し続けます。しかし、ぼくは夏に2つのリーグで、それぞれのチームに所属した上で臨むことができるため、他の選手より幅広い環境で経験を積むことができるんです。
―積極的に動ける行動力とコミュニケーション力があるからこそ、成長の幅を広げるチャンスへとステップアップできるのですね。
中村:はい。チャンスをいただけたらいつでも飛び込める準備をしていることが僕の強みでもあり、チャンスに対して果敢に飛び込むことが成長を加速させる要因だと思っています。ぼくの力だけでなく、ファンの方々をはじめとした皆様のご支援のおかげです。そして、全ラクロスプレイヤー80万人中350人のトップリーグ層の中に入ることを目指し、よりレベルの高い選手と闘っていけるよう精進していきたいです。
―中村選手のこれからのご活躍に期待しています。
出張・留学におすすめ 海外長期滞在ならではの持ち物とは?
―11月中旬から4月下旬にかけてカナダ・アメリカ遠征の際、試合以外ではどのように過ごしていたのでしょうか?
中村:カナダに拠点を持っているので、週1程度アメリカとカナダを行き来していました。車で往復10時間かかりましたよ。
―車で往復10時間とは随分長い道のりですね。カナダからアメリカへ車で入国するとのことですが、陸地経由での入国手続きはどのようなものがあるのでしょうか?
中村:基本的には滞在期間や、滞在先、出身地などの一般的な情報を聞かれます。ただ、僕の場合はカナダとアメリカを今まで何十回も行き来しているため、パスポートにスタンプがたくさん残っているんですね。そこでよく問題が起こることがあるんです...。
―入国の際にパスポートに押されるスタンプのことですね。どのようなことが起こるのですか?
中村:はい。何十個もスタンプが残っているパスポートを入国審査のスタッフに見せると、不審に思われることが多いんです。職探しのために入国しているのではないか?といった疑いをかけられ、別室に案内させられたことも何度もありました。
―ただ試合に行きたいだけなのに、そのようなことがあるとドキッとしますよね。万が一そうなった時のために、どのように対策をすればいいのでしょうか?
中村:疑いをかけられた際は、身分の潔白さを証明することが大切ですね。ぼくはスマホを使って証明すること多いです。例えば、自分がスポーツ選手であることを証明するために、その場でラクロスチームの所属元サイトをスマホ上で検索し、その画面を入国審査のスタッフに提示します。
―たしかに、サイトに載っている情報で身分を証明することができれば、説得性が増すと思います。
中村:そうなんです。このようにスマホで証明し、入国審査を潜り抜けることができたのは、持ち運び用Wi-Fiを持っていたおかげです。安定した通信環境があったからこそ、身分をネット上で証明することができ、2カ国を行き来することができたのだと思います。
―国境を越える瞬間でもインターネット環境が必要なのですね。
中村:はい。カナダSIMはすでに持っていたので、遠征先であるアメリカの通信はお借りした海外用Wi-Fiレンタル「Wi-Ho Biz」でカバーすることができました。拠点としていたカナダSIMと遠征先のアメリカWi-Fiを持っていたことによって、入国時のインターネット環境で困ることはなかったです。
長期で何カ国か行く方には、拠点となる国のSIMカードとその他の国の海外用Wi-Fiを持つか、もしくは世界周遊用のWi-Fiを持っていくことをおすすめします。
―Wi-Ho Bizが中村選手の移動にお役に立てて幸いです。では、長期滞在に向けた準備で他に用意すべきものはありますか?
中村:VPNを接続するアプリは役に立つと思います。
VPNとはインターネットを使用する際の、安全なデータのやり取りを可能にするものです。また、国ごとのVPNが違うため、使えるインターネット環境も日本と海外では異なります。例えば、アメリカで日本のテレビ番組を視聴することはできません。しかしVPNアプリを使うことによって、異国のインターネットに接続できるようになり、海外のテレビ番組を視聴できるようになるのです。
ぼく自身も、カナダにいながらアメリカの試合を見ることができたり、妻が日本のテレビ番組を観たりすることができたので助かりました。
―VPNのアプリがあれば、海外にいながらも日本を感じることができるのでいいですね。
中村:はい。それももちろんなのですが、さらにアプリのインストールなどを行うときにもVPNのアプリは便利です。
―日本のアプリを海外でインストールするときに役立つということでしょうか?
中村:そうです。例えば、もともとスマホにインストールされていた日本のLINEアプリをアメリカ現地でアップデートしたとすると、既存のLINEアプリの仕様が位置情報に応じてアメリカのものになってしまいます。そうすると、日本に帰ってきたときに、そのLINEアプリが使えなくなってしまうんですね。VPNのアプリを使うと、海外でアプリをアップデートまたはインストールした際に、そういった仕様の変化を防ぐことができます。
―長期で海外に滞在される方には大変便利ですね。では、日本から持って行った持ち物についてお聞かせください。
中村:超音波で怪我の治療ができる医療機器を持っていきました。アメリカに向かうときは、車の中でこの医療機器をずっと使っていましたね。海外でこのような医療機器はなかなか調達できないですし、持って行ってよかったなと思います。
―スポーツ選手ならではの持ち物ですね。他にも日本では普通に売っているのに、海外ではあまり売っていないものなどはありますか?
中村:スポーツドリンクを作る粉ですね。日本のスーパーではよく見かけると思うのですが、海外ではなかなか見かけないんです。夏の国へ出張・観光される方にも熱中症対策としておすすめです。
―コロナによる規制が緩和され、久しぶりに旅行や出張に行かれる方も多いと思うので、役立つ情報をありがとうございます。
中村:あとは出張や留学に行く方におすすめしたい持ち物が、現地の人にプレゼントする日本のお土産ですね。日本のお土産をプレゼントすることによって、話題づくりになる上に、現地の人と仲良くなるきっかけにもなります。
―おすすめの日本のお土産はありますか?
中村:「ザ・日本」や「和」が感じられるものがおすすめです。手のひらサイズの兜や短刀のレプリカをあげたときは大変喜ばれましたよ。また、お菓子と違って形に残るものなので、家に飾ってくれることもあり嬉しかったです。
―素敵ですね。他におすすめの持ち物はございますか?
中村:日本に比べると、海外では盗難される心配が大きいので、ボディバックは持って行ったほうが良いかと思います。肌身離さず貴重品を持ち運べますし、自分の視界にも入りますしね。
―海外ではちょっと気を抜いたタイミングで盗まれるという話もよく耳にしますし、盗難防止グッズは必須ですね。
中村:はい。また、アクシデント防止の観点からでいうと、旅行保険に入ることもおすすめします。遠征先で、iPadを置いて撮影をしながら練習をしていたとき、近くにいたサッカー少年の蹴ったボールがiPadに当たり、壊れてしまったことがあったんですよ。当初はヒヤッとしましたが、保険に入っていたおかげで、無償で修理に出すことができました。
―なんとなく後回しにされがちな旅行保険ですが、万が一のときのためにもやはり大切ですね。
中村:はい。保険に入っていて良かったと思った瞬間でした。
今後の展望
―では、最後に今後の展望についてお聞かせください。
中村:ファンをはじめとした応援していただいている皆さま、いつも本当にありがとうございます。日々頑張れるのはぼくの力だけでなく、ファンの方々をはじめとした皆様のご支援のおかげです。引き続き、全ラクロスプレイヤー80万人中350人の世界トップリーグに入ることを目指し、よりレベルの高い選手と闘っていけるよう精進していきたいです。自身の成長を楽しみながら世界トップのプロリーグを目指したいと思いますので、今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。
―中村選手、ありがとうございました。今後のご活躍も応援してまいります。
中村弘一(なかむら・こういち)
1993年福岡県北九州市生まれ。文部科学省トビタテ留学JAPAN日本代表プログラム4期生。MAKERS UNIVERSITY 5期生。North Adelaide Lacrosse Club (2016年)。Onondaga Lazers (2017-2018年)。Falcons Lacrosse Club(2019-2020年)。Salt City Eels(2021年)。Armory(2021年)。NLLのToronto Rockと契約(2022年)。PBLAのBinghamton Bombers(2022-2023年)MSLのSr.A Brampton Excelsiors(2023年)
監修:Telecom Times編集部
2000年、成田空港の一角で携帯電話レンタルサービスを業界で初めて提供して以降、Wi-Fiレンタルをはじめとした旅行モバイル通信サービスの老舗として、旅と通信に関する知識と経験を培ってまいりました。「旅本来の楽しさに集中できる環境をつくる」をミッションに、世界の旅人の知りたい・役に立つ情報をお届けいたします。
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