
プロバレーボール選手藤中謙也さんに伺った、イラン遠征時のお食事事情とアスリートならではの機内やホテルでの過ごし方
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今回お話を伺ったのはサントリーサンバーズ所属、プロバレーボール選手の藤中謙也さん(以下、藤中選手)です。藤中選手は2022年の5月11日から5月23日までの13日間、2022アジアクラブ男子選手権大会の日本代表選手としてイランへ遠征されていました。
このインタビューでは、藤中選手のご経歴とともに、海外遠征時に役立った持ち物について、イラン滞在時のお食事事情やトランジット先であるドバイ観光時のエピソードを交えながら伺いました。
バレーボール第一で進路を決めた、藤中選手のこれまでの歩み
―まずは、バレーボールを始めたきっかけをお聞かせください。
藤中:バレーボールを始めたきっかけは、両親です。両親がバレーボールをしていたので、幼い頃から練習をよく見に行っていました。7歳の頃、 地元の小学校にあるスポーツ少年団に入り、本格的にバレーボールを始め、中学・高校もバレーボール部でした。
ただ、小学生の頃はサッカーや野球をやっている子が多く、昼休みにバレーボールをやろうという子はいませんでした。そのため、僕も昼休みはサッカーをすることもありましたがバレーボールを辞めたい、競技を乗り換えたいという気持ちにはなりませんでしたね。
―高校卒業後の進路はどのように決められたのでしょうか。
藤中:高校卒業後もバレーボールを続けたいと思っていました。そのために、大学もバレーボールが続けられる環境、バレーボール第一で考えていました。どの大学に進学するか悩んでいた際、当時の専修大学の監督から熱烈なアプローチをいただき、入学を決めました。
大学卒業後は、まずサントリーホールディングス株式会社の社員として入社・入団し、2年間ほど社員としてプレイさせていただきました。他のチームだと練習時間よりも仕事時間の方が長いことがあるのに対し、サントリーサンバーズは仕事をする時間が短く、その分練習に専念できるチームだと思います。その後3年目の2018年9月に退社し、サントリーサンバーズとのプロ契約を交わしたことでプロバレーボール選手に転向し、現在に至ります。
バレーボール選手にとって「むくみ」は大敵!機内での「むくみ」や「エコノミー症候群」対策法
―プロバレーボール選手に転向しご活躍されている藤中選手ですが、海外旅行・遠征において、機内に持ち込んでいる持ち物や、常に持ち歩いている持ち物に関して、こだわりなどがあればお聞かせください。
藤中:今回のイラン遠征ではボディーケアという観点から、 ふくらはぎに付けるカーフスリーブを持っていきました。これを付けると適度な強度で筋肉を圧迫して、むくみを防いでくれます。むくんでしまうと、遠征先に到着した後や翌日の練習の際、力が入らなくなってしまいます。また、身体が重くなりジャンプ力が下がってしまうこともあります。プレイに影響が出ないようにするためには、機内での調整が重要なんです。
イラン到着後もバス移動に3・4時間かかることがあったので、カーフスリーブを付けていました。エコノミー症候群予防にも役に立ちます。
―なるほど。むくみやエコノミー症候群予防対策として他に実行されていることはありますか。
藤中:今回は日本からイランまでの飛行機が片道で約10時間かかったので、頻繁にトイレに行くなど、歩くように心掛けました。そのため、サッと履けるスリッパは便利でした。ホテルに置いてあるような薄くてコンパクトなものを機内用として持ち込むと荷物にならないため、おすすめです。
また飛行機の座席を選ぶ際、自由に立ったり歩いたりができるよう、なるべく通路側を選んでいました。通路側だと少し足を出して動かすこともできます。これは完全に個人的な好みの問題でもあると思います。
―長時間のフライトですと、機内では寝て過ごすこともありますよね。睡眠グッズは持ち込みましたか。
藤中:ネックピローを2つ持っていきました。1つ目は、座布団代わりにしたり壁際に挟んだりと、使い道に合わせて様々な形に変形するものです。2つ目は、空気を入れて膨らませた後、首を挟めるシンプルなものです。この2つを使い分けて過ごしていました。
―他にはどのように機内で過ごされていましたか。
藤中:動画を観たり読書をして過ごしていました。動画は自分のタブレットにダウンロードしておいたものや座席のモニターで観ることができる最新映画などですね。読書は電子書籍をタブレットで読んでいました。室伏広治さんや長谷部誠さんのようなバレーボール以外のスポーツ選手の自己啓発本を読むことが多いです。あとは自身のYouTubeチャンネルに挙げる動画の編集をパソコンで行っていました。
イランでの滞在はお水に注意、遠征時のお食事事情と持っておくべきアイテムをご紹介
―今回はイランに13日間滞在されていましたが、スーツケースにはどのような持ち物を準備されましたか。
藤中:まずは食事関連のものですね。日本食が恋しくなった時に備えて、ふりかけ・レンジで温めれば食べられるパックご飯・インスタント味噌汁などの日本食や、醤油・とんかつソースといった調味料を自分自身はもちろんチームでも持っていきました。
イラン現地の食べ物は思っていたよりも食べられるものが多かったので、活躍の機会は少なかったのですが、どうしても食べられない時の保険としてあると安心でした。
―どうしても食べられない時とはどんな事態だったのでしょうか。イランでのお食事事情を教えてください。
藤中:まず、サラダは食べられませんでした。サラダとして出てくるレタスやトマトといった生野菜は水道水で洗ったものが出てきます。イランの水は日本人の体に合わず、お腹を壊してしまう可能性もあるので、僕は基本的に温野菜を食べるようにしていました。野菜を食べられる機会が限られるため、ビタミン剤を持っていきました。海外遠征や旅行では、日本とは異なる食事で栄養不足になってしまうこともあるので、自分にあったサプリを持参することをおすすめします。
また、ラム肉が使われていることがあり、人によっては少し生臭く苦手と感じる方もいました。慣れない味付けや日本では見たことがない食べ物が出てくるので、チームメンバー同士で「これはどうだった?」「ちょっと食べてみろよ」と言い合いながら、結果的に、美味しいとわかればそればっかり食べてしまうなんてこともありました。
―慣れない食環境でも楽しく栄養バランスに工夫されていらっしゃるのですね。 では、お部屋で過ごす時間用に持っていったものなどはございましたか。
藤中:ストレッチボールをチームが持ってきていたので、それを部屋で使ってストレッチしていました。僕個人で持っていったものとしては、マッサージガンです。振動する部分を足に当てて、マッサージに使っていました。大きさもコンパクトで使いやすく、気に入っています。
また部屋にテレビはありましたが、イランの番組を観ても言語どころか数字すらわからなかったので、持参したスピーカーで音楽を流して、リラックスしていました。
―リラックスといえば、バス用品関連で準備されたものなどがあれば教えてください。
藤中:シャンプーやリンス、洗顔石鹸、化粧水など一通りのものは持っていきました。特にシャンプーにはこだわりがあり、備え付けのものだと髪がギシギシになることがあるので、普段家で使っているものを携帯用ボトルに詰め替えて、海外遠征だけではなく国内遠征にも持っていきます。加えて、今回のイランは乾燥すると事前に聞いていたのでボディークリームも準備しました。
―実際イランにて乾燥を感じたことはございましたか。
藤中:はい。ユニフォームも含め、洗濯は基本的には手洗いだったので干した直後は水がポタポタ落ちていたのですが、次の日にはカラッと乾いていました。そのため、洗濯物が乾燥対策になってくれました。洗剤・ロープ・洗濯バサミ付きハンガーはセットで持っていって良かったです。
スマホがあれば海外でも家族と繋がれる、海外遠征に欠かせないWi-Fi
―その他、藤中選手にとって海外遠征に欠かせないものなどはございますか。
藤中:何と言ってもスマホですね。時間に余裕のある時に家族の写真を見返したり、トランジット先のドバイで調べものをしたりするのに欠かせませんでした。
イランからトランジットでドバイ到着後、次の飛行機まで時間があったので、チームメンバーと観光することになったんです。空港到着時に、ドバイの入国アプリをインストールする必要があると聞いたので、皆で慌てて準備しました。僕は事前にお借りしていた「WiFiBOX」を繋いでいたので、すぐにインストールができましたが、他のメンバーは空港のWi-Fiがなかなか繋がらず苦戦していました。結果的にはアプリが無くても問題ないという話だったのですが、急な対応が必要な時に自分のWi-Fiがあると安心だと思いました。
その後、空港を出てPCR検査のため病院に立ち寄ってから、ホテルやドバイの観光地を回りました。他のメンバーは着いた先々でWi-Fiを探す中、僕はドバイ到着後からずっとWiFiBOXを繋ぎっぱなしだったので、毎回Wi-Fiを探して接続する手間やストレスが無く、スマホを使うことができました。移動中のバスの中で行き先について調べることができたので、時間の削減になった点も良かったです。
―WiFiBOXを実際に使ってみて驚くことがあったと伺いました。
藤中:はい。僕はバスの移動中など、時間がある時はよく家族とビデオ通話をします。WiFiBOXを使っていて一番驚いたのが、世界一高いビルであるブルジュハリファの125階へチームで行った際、家族とビデオ通話ができた点です。WiFiBOXのおかげで、家族にリアルタイムで高層ビルからの景色を共有することができました。同時接続していたメンバーも「ビデオ通話できた!」と言っていたので、凄いなと思いました。
―ありがとうございます!少しでも藤中選手の遠征のお力になれたのなら幸いです。
―最後に読者の皆さんへメッセージをお願いいたします。
藤中:今回の遠征を通して、外でスマホを使える環境は大事だなと思いました。通信ができるということは、何かあった時の不安解消にもなります。Wi-Fiは自分の行動範囲を広げたり旅を充実させるのに、欠かせないものだと感じました。僕自身、今回スマホが使えて助かった経験もあったので、皆さんにもぜひ通信環境を整えてから海外へ行ってほしいなと思います。
―藤中選手、ありがとうございました!今後のご活躍も応援しております。
藤中謙也(ふじなか・けんや)
1993年7月25日生まれ。山口県出身。ポジションはアウトサイダーヒッター。両親の影響で7歳からバレーボールを始め、中学3年時に「JOC,JVA杯」「オリンピック有望選手賞」などを受賞した。宇部商業高校では、山口県にて開催された「おいでませ!山口国体」にて優勝。専修大学では、在学中に年代別の日本代表に選出され、アジアジュニア選手権優勝、世界ジュニア選手権、ユニバーシアードなどに出場した。卒業後、V.LEAGUE DIVISION1のサントリーサンバーズに入団。
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監修:Telecom Times編集部
2000年、成田空港の一角で携帯電話レンタルサービスを業界で初めて提供して以降、Wi-Fiレンタルをはじめとした旅行モバイル通信サービスの老舗として、旅と通信に関する知識と経験を培ってまいりました。「旅本来の楽しさに集中できる環境をつくる」をミッションに、世界の旅人の知りたい・役に立つ情報をお届けいたします。
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